漢撃山・はんらさん.ハルラさん 1950m 2009/7/9.〜7/12


済州島にある標高1950bの韓国一高い山。2007年には済州の火山島と溶岩洞窟の主要部分として世界遺産にも指定されている。その漢撃山にノマドのツアーで参加。メンバーは7名で韓国のガイドさんに案内して頂いた。 登山道は整備され、特に山頂への最後の上り下りは階段状の長い木道が続く。登山コースは緩やかで長いアプローチの北側の城板岳コースからスタートして、傾斜は険しいが美しい景色を見ながらの南側の観音寺コースに下った。

ホテルを出た時には降っていなかった雨が、登山口に着いて間もなく本降りになった。ガイドのここの売店の巻きずしが美味しいとのお勧めで、昼食用に巻きずしを購入し、カッパを着て8:15出発する。樹林帯の中の広く整備された道を30分程歩くと、木々の間から明るい空が広がってきた。雨がやんで蒸し暑くなった。白い短パンやシャツにスニーカーの軽装の韓国の若い人達にどんどん追い越される。ここは往復8時間はかかるというのに殆どの人が登山靴を履いたりリックを背負っていない。彼等は水とビニールのカッパ、そしてキューリの入ったビニール袋を持っていたりする。みんな足が速く、元気が良い。

城板岳コース登山口 アジサイが咲く整備された登山道 登山口から2400b地点の道標

単調な登山道の脇に時どき標識が建っている。ガイドの説明によるとこの道はコースの4番で、登山口の1から始まって300bごとに数字が増えて38になると山頂に到着するという明解な道標だ。ちなみに韓国の人は山登りの際にきゅうりを持参するようだ。そういえばあの売店にもきゅうりが売っていた。1時間歩いてトイレも備わった休憩場に到着。山頂までにはもう一カ所トイレがあるというので安心したら、この休憩場の前岩にマムシが4匹とぐろを巻いていたのには驚いた。

トグロを巻くマムシ 途中の待避所 ツツジ畑待避所で休憩(後方は立派なトイレ)

登山道は板張りの階段状を緩やかにのぼり、岩場になったりして登山口から7.3`地点のツツジ畑待避所に11:39分到着。ここは韓国ドラマ”私の名前はキム.サンスン”のロケ地として有名になったとかでその記念石も建っていた。辺り一面ツツジの平原状で、景色もひらけ遠くに穏やかな山容の漢撃山が見えてきた。待避所の立派な建物の中には売店があり、ここでインスタントラーメンを食べるのが韓国の若者達には人気なのだという。広いウッドデッキにはベンチもたくさんある。蒸し暑かったのだが、素晴らしく晴れ上がりほどよく吹く風も心地よく、ゆっくり休むことになった。50分程休憩して山頂まで1時間の道程を歩き出す。板張りの道はすぐごろんごろんとした岩の上りになった。

漢撃山を見ながら 高山植物の中の長い階段 4−38道標の山頂は登山口から11400b地点

樹林帯から抜けて、広大な高山植物群の中に長く付けられた板張りの階段をぐんぐん登る。山頂に近づいてきた時、急にガスが出て濃霧になった。木の柵の向こうにたくさんの人の動く姿が見え、4−38の道標が現れ、13:32分山頂に着いた。山頂は崩壊がはげしいようで板で覆われ、丁度、日本の大山の山頂のようだ。うっすらと火口池と半周が見えたが濃霧は晴れなく、晴天時の山頂の素晴らしい景色の案内板を眺める。30分程休んで今度は観音寺コースを下る。こちらの標識は5−34からスタートなので、登りより1200b近いことになる。

晴れの時の山頂(山頂の案内板) 山頂からうっすらと火口池が見える 山頂の様子

すぐに板張りの急な階段の下り。ここの階段は幅も広く、板に横溝が入っているので滑りずらい。まだ設置されたばかりのようで20分位下るといったんとぎれ又、設置され、そのくりかえしが2〜3ヶ所続く。長い長い板階段から辺りの景色を見ると、深い渓谷や巨岩の山肌、そして振り返ると漢撃山が遙か遠くに見える。尾根上から川沿いになった急斜面の道は、完成したばかりの立派な橋を渡るとだんだん樹林帯になって急な道も緩やかになり、道標も5−15になっていて今度は樹林帯の中をひたすら下る。

観音寺コースへ(5-34の道標からスタート) 漢撃山を背景にどんどん下る 世界遺産の溶岩洞窟

道標は5−1になって、設備が整った駐車場、キャンプ場観音寺コース登山口に18:28分到着。マイクロバスが城板岳コース駐車場からこちらに廻って待機してくれていた。全員揃ったのが19時位になったので乗車後そのままレストランへ。キムチや焼き肉がとても美味しく、海鮮寄せ鍋を頂き乾杯。

翌日、済州島の世界遺産を見学をする。まずは”溶岩洞窟”へ。富士山の溶岩洞窟しか知らなかったので、規模の大きさにびっくりする。入り口1キロ地点では7bの高さの溶岩石柱も聳え、幅も広くそれが総延長8`あるという。 ”城山日出峰”では、浅い海に沈んでいた溶岩台地の上から海底火山が噴出してできた擬灰丘の山頂は王冠のようで素晴らしい噴火口というので楽しみにしていたが、残念なことにガスがかかって見ることができなかった。沖縄にきているような錯覚になる済州島だった。

登山コース
城坂岳コース登山口8:15→待避小屋(9:20〜9:45) →ツツジ畑待避所11:39〜12:30)→山頂(13:32〜14:00)
→観音寺コース登山口着18:28