爺ヶ岳 じいがたけ 2,670m 1998.09.13〜15

08:30 アルプス平
11:40 西遠見山着 
12:15 西遠見山発
14:00 五竜山荘着
05:15 五竜山荘発
06:00 五竜岳頂上着
06:30 五竜岳頂上発
09:40 扇沢着
05:50 爺ヶ岳南峰発
05:36 爺ヶ岳南峰着
04:55 冷池山荘発発
13:55 冷池山荘着
12:30 鹿島槍ヶ岳発
11:59 鹿島槍ヶ岳着
爺ヶ岳北峰・中央峰・南峰


9月13日は快晴。遠見尾根から五竜岳、鹿島槍ヶ岳へ、そして爺ヶ岳から扇沢と行く二泊三日の大好きな稜線歩き。 抜けるような青空の中、展望の素晴らしい遠見尾根は急登の連続で、唐松岳の稜線や、白馬岳の稜線を見ながら3時間余りかかって、西遠見に着いた。

大遠見山からの鹿島槍ヶ岳 西遠見山からの五竜岳 五竜岳山頂

西遠見山からは堂々とした五竜岳が真正面だ。 そしてそこには、紅葉に染まった背の低いダケカンバやハイマツや石や草の 見事な配列の庭園があった。その自然界の庭園から五竜岳を眺めたとき、自然が与えてくれた素晴らしさに感動だった。 五竜山荘には14時到着。
翌朝、小屋を5:15分出発。頂上に向かう途中で日の出を迎える。 雲海の中から悠然と顔を出した太陽が、五竜の山肌を射し、みるみるうちに五竜が輝いてくる大好きな日の出の瞬間だ。 五竜岳山頂6時到着。五竜から鹿島槍への稜線。反対側の五竜から唐松、白馬への稜線。そして、目の前に立派な剱岳。 朝日の中にすっぽりと入った五竜岳の山頂から360度の展望を楽しみ、6:30分いよいよ鹿島槍ヶ岳に向かう。

山頂から急斜面を下り、鎖場を通り、鉄梯子を伝い、ヤセ尾根を進む。正面は朝日に輝く鹿島槍の北峰と南峰が どんどん迫ってくる。左には剱、立山の稜線が連なり、剱岳に登ったときに、この鹿島槍から白馬の稜線を眺めて歩いたことを思い出す。 やがて、五竜から400b下った五竜と鹿島槍のコルに着く。そして再び登りとなって、岩場を登り、 梯子や鎖を使って回り込むとキレット小屋に着いた。両側がスパッと切れ落ちた鞍部に建っていて、 凄いところに小屋が建っているものだと感心する。15分程狭い小屋の前で休み、すぐ横の岩の登りとなるが、 間もなく八峰キレット超えとなる。深い谷へ垂直に切れ落ちた岩場を鎖伝いに通過し、長い梯子で最低鞍部へ下る。 そして今度は登り返すが迫力満点だ。

正面に輝く鹿島槍を見ながら 鞍部に建つキレット小屋


八峰キレットが終わると、鹿島槍の山頂への岩とハイマツの中の一直線の登りとなった。緊張感がとれ、 暑さも加わってだらけ気味だが、相変わらず展望が良いので疲れも吹っ飛んでしまう。振り返って五竜岳を眺め、 冷池小屋から爺ヶ岳への稜線も見えてきて、北峰を巻くように進む。そして待望の南峰に11:59分到着する。 2,890bの山頂から槍や剱、立山連峰が一望のもと。今まで楽しんできた景色が凝縮で、歩いてきた尾根道から白馬までの稜線、 爺ヶ岳への稜線と360度の大パノラマだ。 展望を満喫して冷池山荘へ向かう。

南峰の岩礫とハイマツ帯を下る。 爺ヶ岳へと続く稜線の左側から雲がわき上がり、稜線にぶつかっては巻き返していく様は、生き物のような雲が面白く、 振り返って鹿島槍の南峰と北峰の双耳峰を眺め、暖かな日射しを受けて楽しい下りだ。冷池山荘13:55分到着。 山荘の前からは鹿島槍から今まで歩いてきた稜線が見え、紅葉も見事だ。 空いていると思った山荘も夕方から登山者がぞくぞくで、満員になった。


鹿島槍ヶ岳山頂 山頂から爺ヶ岳へと続く稜線 爺ヶ岳南峰山頂


翌朝、4:50分出発。ヘッドライトをつけて赤岩尾根分岐を過ぎ、爺ヶ岳北峰、中央峰の山腹をまくように通過。 南峰の登りになって山腹の途中で5:33分日の出を迎える。急いで山頂に駆け上がり雲の間から零れる朝日を拝む。 黒々と半円を描いてのびる稜線の向こうに双耳峰の鹿島槍ヶ岳だけに朝日が当たって素晴らしい眺めだ。 4〜5人の登山者と歓声をあげ、もう1時間も前からこの瞬間をねらっていたというカメラマンとお水で乾杯。 この10分位の間に、空に覆われていた雲が流れて青空が見えてきた。

辺りがどんどん明るくなり、 ハイマツの中を鹿島槍や剱や針ノ木岳、蓮華岳を見ながら種池山荘に着く。広々とした山荘付近で雄大な景色にわかれをつげ、 柏原新道に入る。ダケカンバの黄色や真っ赤に紅葉したナナカマド等、山の斜面に彩られた紅葉の中を下る。 今まで山ばかりに気をとられていたが、なんと美しい紅葉なのだろう。沢に雲海が覆われていると思っていたが、 それがみるまに広がってきて、雨になった。間もなく、たたきつける雨になり、豪雨の中、一生懸命に下る。 扇沢に着く頃、雨が止み、太陽が出てきた。汗と雨で体中びしょぬれになって扇沢9:40分到着。 見事な紅葉の中の五竜から鹿島槍への稜線歩きも、あっという間に終わってしまった。もっとこの山の雰囲気に浸っていたい気分だ。