五葉山 ごようざん 1351b 2008.10:15


釜石から県道193号線を車でかなりの距離を走って、やっと赤坂峠に着いた。 ここは大船渡へ抜ける県道なのだが道幅が狭く、赤坂峠はその頂点で標高712bもあった。トイレも設置された広い駐車場の正面に登山口があり、鹿撃の流れ弾に注意の看板が立っていた。鳥居のある横から登山道は緩やかに延びている。

両側が低いツツジの群落の緩やかな登りは、花の時期のすばらしさを思ったり、辺りを眺めながらの気持ち良い登山道。すぐにジグザグ道になって3合目の賽の河原に出た。 広い賽の河原を突っ切って林に入り、緩やかな登りで4合目畳石に到着。テーブルやイスもあってひょいと休憩したくなる広場をそのまま進むと急な登りになった。

登山口 賽の河原(3合目) 五葉山を見ながら

ミズナラやダケカンバの落葉樹帯に入り、笹の中の登山道を進む。葉を落としたナナカマドにぶら下がったたくさんの真っ赤な実や、 時々素晴らしい日本庭園のような趣きの風景に出合う。 どんどん辺りの景色が変わってくる。大きく立派なシャクナゲやマツが現れ始め、傾斜も強くなって神社の前を通る。 五葉マツは見事な枝振りだ。そして今度はヒノキ林になった。次々に変わる植生にワクワクして9合目の石楠花荘に着いた。

無人の綺麗な避難小屋の横を通って広場に出た。 コンクリートの側溝を渡り山頂の道へ向かう。立派なしゃくなげ林の中を縫うように進み、 森林限界になって日枝神社の鳥居の前に出た。展望は一気に広がり、高山植物帯になった。

ナナカマド 山頂付近の日枝神社 高山植物の中を歩いて山頂へ
五葉山山頂 山頂からの景色 日ノ出岩


景色はがらっと変わり、今度は高山植物の中を歩く。ハイマツやガンコウランや紅葉したコメツツジが続く中は3000b級の山中のようで、 5分程楽しみながら歩くと五葉山山頂に着いた。山頂も広がる平坦地の一角で立派な山頂標識で休む。 そして300b先の日ノ出岩に向かう。うっそうとしたコメツガ林の中はじめじめした原生林で、巨岩群が乱立している所に出た。 ここは山頂より10b高いそうで、その巨岩の上に乗ると広大な山頂台地が見渡せた。

黒岩の方へ行く予定だったが往路を戻ることにした。五葉山にはゴヨウザンヨウラクという珍しいヨウラクツツジの種類があると聞いた。 今度はこの花の時期に登りたいと思う。暖かな日差しを背に、たくさんんの植物群を眺めながら5合目位まで戻るとまきの束を背負ってくる人に出会う。 避難小屋に置くためだという。今日は登山者に一人しか会わなかったが、素晴らしい天気にとても良い山に登れて本当にうれしい。 駐車場からは水沢に向かった。

コースタイム:  登山口6:50→五葉山山頂(8:28〜8:38)→日ノ出岩(8:46〜9:00)→登山口10:28