鳥甲山 とりかぶとやま 2038b 2009.10.13

真っ暗になった秋山郷の狭く長い道を切明温泉に着いたのは18:40分頃だった。 奥深い温泉宿は紅葉シーズンで満員だったが登山客は夫と私の2人以外にはいなく、殆どモミジ狩りの人達だった。明日の鳥甲山登山にムジナ平登山口から登って屋敷温泉に下りたかったが、 宿の送迎はないとのことでムジナ平から往復することにした。

切明温泉宿6:10分に出ると15分程でムジナ平登山口に着いた。 今日は朝から抜けるような青空で駐車場も広く、気持ちの良いスタートで6:35分出発。 駐車場端の登山口から登り始め、すぐにブナ林の急登1時間で稜線に出た。素晴らしい展望で振り返ると苗場山がとても大きい。 稜線は岩稜帯になって岩場にぶっかった。クサリやハシゴで乗り越え、痩せた岩稜の尾根道を進む。

ムジナ平登山口 稜線に出て苗場山方面を見る 岩場に出た

目の前に現れる岩峰をいくつも乗り超し、高度がますごとに紅葉が鮮やかになる白ー尾根の登りはとても楽しい。 鳥甲山の山頂もどんどん近づいてきて白ーと赤ーの岩壁や崩壊地を見ながらいくつかめの岩峰を越すと、 今度は樹林帯に入り、ツガ林になった。そして1944bの白ーに到着したが、ツガ林のササ原の中に標識があるだけなのでそのまま通過。 鞍部へ下る。
すると凄い!両側がスパッと切り落ちていて道幅は30aぐらいしかないところに出た。 ロープはあるのだが、垂れていて足元にまつわりついてさわるのも恐ろしい。風がないので落ち着いてゆっくり通過。 正面の鳥甲山が近く感じるが、右側は白ー沢まで切りおちた肩幅ぐらいしかない登山道が続く。 急斜面を横切り、急峻な壁をよじ登りでようやく草付斜面に出た。

岩場の登り 最初の岩峰 鳥甲山山頂が見える
岩峰を乗り越え つかの間の緩やかな尾根上の道 1944bの白ー
正面に鳥甲山が 鳥甲山山頂が手の届く距離になって 屋敷温泉コースと合流
山頂から少し下がっての展望 山頂から少し下がっての展望 鳥甲山山頂


鳥甲山山頂が手の届く距離になってきた。そして屋敷からの道に合流し、目の前の山頂への道を一気に登る。鳥甲山山頂11:15分到着。 山頂は木に囲まれて展望は余り良くないが、1分位下った所からは素晴らしい景色を眺めることが出来る。 でも道中景色を堪能しながらの登りだったので展望がなくても満足だ。30分程休んで、11:45分下山。 1時間程下ると一組のご夫婦に出会った。宿の迎えがあるので山頂からは屋敷温泉に下るという。 赤ーの岩壁を見ながら紅葉が一段と鮮やかに輝きだした尾根道を下る。登山口14:20分到着。下は紅葉がやっと始まったばかりだった

鳥甲山登山から2週間経って、串田孫一の”とりかぶと”という随筆を読む機会があった。 鳥甲山に魅せられ和山に泊まって四季折々いろいろな所から山頂に挑戦する65年前の本だ。 道なき道をだだひたすら山頂めざして歩き続ける姿に私も思いを寄せ、もう一度鳥甲山登りたいと思った。


登山口6:35→ 鳥甲山山頂(11:15〜11:45)→登山口14:20