戸台口で152線を離れて仙流荘から20分弱で戸台川の河川敷駐車スペースに着いた。
他に車は一台も止まっていない。一般車通行止の表示があるのでゲートに車を止め、
おにぎりを食べて4時50分鎖が張られている脇を通り抜け出発。
ガスが低く垂れ込め、視界が悪い。右岸の作業道を20分ほど進むと一番目の堰堤で一台の車が止まっていて、
釣りをしている人がいた。車はここまで入ることができたようだ。
この先三番目の堰堤までは右岸を、三番目の堰堤を過ぎてからは左岸を進む。
角兵衛沢が近づいてきたので徒渉地点を物色しながら歩く。
昨夜の雨で増水気味だが渡れそうな所を見付け対岸に渡り、右岸を進むとすぐに大きなケルンの建つ角兵衛沢に着いた。
ケルンの前から踏み跡が続き、これでもかと言うくらいテープがつけられていた。
苔むした林床がガスに包まれ幻想的な中を進み、針葉樹林帯の中をジグを切りながら登る。
右手に岩壁を見るようになるとガレ場を渡り岩壁の際を登るが、壁の上から落石があったら直撃だと
思うと怖い。
このあたりまで来るとテープは殆ど見かけなくなり、崩れやすいガレ場となった。ガレ場脇のブッシュ帯に
踏み跡を拾ったりしながら崩れやすいガレ場を避けて登る。
コル手前からは右手岩壁の際に咲くイチゲやイワカガミの群落の中に踏み跡は続いていた。
コルあたりで一時的にガスが切れ登ってきた角兵衛沢は見下せたが他は見えない。
ガスがかかった急登の尾根上を20分程歩き、6時間かかって第一高点に到着した。展望はなく、
誰も登ってくる気配も無く、ガレ場の下りも気が張るので落ち着かなく、20分程休んで往路を戻る。
角兵衛沢出合まで下ると緊張もとけたが、河原歩き2時間弱がいやになるほど長かった。
今日は他に登山者はいなく、夫と二人だけの鋸岳だった。
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