喜茂別町・真狩村・留寿都村の境にある山で山名はシ・リ・ベツ(至・高・川=水源が高所)又はシリ・ベツ(山の・川)又はシ・ベツ (長く山中を下ってくる川)が語源と云われていて、別名ピンネシリ(男山)とも呼ばれていた。因みにマチネシリ(女山)
は羊蹄山。 中山峠から喜茂別に向かう途中から正面に小型の羊蹄山のような急峻な独立峰に見えるが 真狩方面から望むと、南西に長い尾根を張り出してルスツスキー場の橇負山と繋がっている山である。何年か前に、ツアー登山グループが雪崩に巻き込まれたことが思い出される山でもある。
中山峠からルスツスキー場を過ぎ、「道の駅230ルスツ」の先で道道66号線(真狩方面)に入り、「種苗管理センター」「パラグライダスクール」の看板のところから右折して257号線(美原地区へ向かう)に入る。
しばらく進むと右手に「尻別岳入口」の小さな標識があり、ここで右折、タイヤ消毒のプールを渡って橇負山へ向かう道路を進むと橇負山遊園地の手前に「尻別岳登山口」の看板がある駐車場に着く。
大きなダケカンバ林の笹薮の中の道を行くとリフトの終点脇を過ぎ、小さなアップダウンを繰り返していくと、目の前に773ピークへの急登が見えるようになる。 773mピークから緩やかに下ると723m標高点のコルで、
コルからは尻別岳山頂への300m程の急登の稜線が見えている。 下の方は階段が設置されているが、途中からロープが設置された急登である。
尾根の左側はダケカンバの林であるが、右手は雪崩斜面となって、遮る物がないので、
ルスツスキー場や洞爺湖と周辺の山々などを眺めながら登って行く。登り切ったところが頂上西側の標高1040m地点である。ここから進行方向を東側に向きを変え
斜度は緩くなり、快適な花の稜線歩きとなる。頂上が近づくとオオバコが辺りを覆うようになり、ガッカリさせられるが展望は抜群だ。 オオバコで覆われ得た山頂からは、
ホロホロ山・徳舜瞥岳・白老岳・オロフレ山・洞爺湖や羊蹄山・昆布岳、遠く駒ヶ岳まで遠望できる。 |