鉞山 まさかりやま 779m 2009/04/02 天候: 登り: 5時間30分 下り: 3時間30分
珊内の集落から見える鉞山

積丹半島の神恵内にある山で山名は鉞のように両側が切れ落ちた山容に依るのであろうか。 登頂だけが目的であればヲネナイ川沿いに登り北面へ回り込むルートも考えられるが、 それでは面白味に欠ける。やはり珊内の集落から見える南面から登ることにする。

珊内より珊内川沿いの林道を行く。正面には鉞山の頂上部が手前の尾根越しに見えている。 登高意欲をそそる。 途中で車を止めルートを確認する。雪も腐っており急斜面は雪崩れの危険があり、 ここから見た限りでは稜線伝いに登るのが良さそうだ

珊内の村落あたりでは雪が無く、林道を1.2kmほど進んだあたりから雪が道路に見え始める。林道の脇に駐車し、 そこからカンジキで林道を行く。マッカ川を渡った先で林道を離れ、カジ山沢川出合の先から尾根に取り付く。 珊内川もこのあたりでは両岸が切り立っており、下降地点とそこからの渡渉地点・対岸の登り地点と三拍子揃った 場所を探したり、ストックが壊れ、その修理で時間が掛かってしまった。珊内川はかなりの水量だ。 ゴミ袋を靴の上から履いてテープで固定し川を渡る。 ゴミ袋は帰りにも使うのでデポし、 漸く対岸にたどり着き、 急斜面を木の枝につかまりながら登りきった広い斜面を、時折ズボツと埋まりながら樹林帯を登る。

右手に珊内岳を見ながら 尾根の巾も狭くなってくる 頂上稜線手前
頂上稜線 あと4〜5分で頂上 頂上から珊内岳方向
頂上から能蘭山と登ってきた雪稜 熊の足跡 林道から鉞山を振り返る

右手には珊内岳が白く輝いている。C300mあたりから尾根巾も狭くなってきて、 C550mあたりから傾斜はキツクなってくる。頂上稜線に乗ると細い雪稜の先には 鋭利な三角形の登りがありその先は見えない、三角形への登りは雪面が正面になるので気楽だが、 ピークとピークの間の細い雪稜には東側に雪庇が発達しているので、雪庇の巾が狭いところでは 西側の切れ落ちた斜面ギリギリにステップをとらせられ、踏み込むとクラストした表層が崩れて落ちてゆく。 表層を落としてからでないとアイゼンが利かないので一歩一歩の足運びとなる。風向きの関係で雪庇のないところでは 歩幅ギリギリの渡りがあったりで緊張させられる。これを何回か繰り返えすと、 その先には頂上らしいピークが見えてくる。ピークが見えてから4〜5分ほどで頂上に立つことができた。  畳2枚ほどの頂上からは360度遮るものの無い展望を楽しむことができた。 正面に珊内岳、ポンネアンチシ山、余別岳、目を海側に転ずると珊内の集落や能蘭山。

帰路、450m付近で大きな熊の足跡が残っていた。登りのカンジキ跡は日差しで消えかけているが、 熊の足跡は一寸前のもののようで爪のあともはっきりと残っている。 足跡は滝の沢から登ってきてカジ山沢の方へ下っていた。

今日はカンジキが埋まり歩きづらく意外と時間が掛かってしまった。


駐車地点:6:00→珊内川渡渉終了:7:40→頂上着:11:30→頂上発:12:00→駐車地点:15:30