入渓地点は冬のジャイアント尾根と同じで、「バーデンかみふらの」 から100mほど下から荒れた林道に入る。
一面のフキで朝露に濡れながら左岸の林道を辿る。最初に現れる大きな砂防ダムの
右を越え林道を行くと次の砂防ダムが現れる。この砂防ダムの右側を 越えて広い河原に下りる。
先日の大雨で土砂が堆く累積し沢相が変わったようだ。
すぐ先で右側より三峰山沢が合流する1170m二股となり、
長い滑が続く九重の滝の全容が現れる。 この滝は長さ60〜70mで巾が広い連滑滝だ。
傾斜の緩い滑滝をフリクションを利かせながら滝の左側を登ることになるが、古い沢靴なので滑る。
新しい沢靴にすると良かったと思いながら慎重に登る。
ホールドもないところに限って苔で滑りやすい。
滑ったらあの世行き、丁寧に登る。
滝を登り終えると滑の中に小滝と蒼い釜が連続する。
美しい情景の中、陶酔境に浸る。
1420m華雲の滝は一見、直登できるように見えるが直登は難しい。
落口の右手前から踏み跡で高巻く。
川原に下りると沢形は広大な源頭部に向かって伸びている。
1480m二股は左、1560m二股は右、1590m二股は右をとる。
沢形が切れると、高山植物が咲き乱れる源頭の急な草付となる。足元は泥壁で滑りやすい。
ブッシュの枝を掴めるうちはよかったがブッシュも無くなってきたので
バイルのお世話になる。山頂が見えてはいるのだがなかなか近づかない。
右トラバース気味に頂上を目指す。四つん這いスタイルで頑張るしかない。
他人が見たら滑稽なスタイルであろう。目の前の北尾根を目指す。
北尾根に乗って、登ってきた急斜面を覗き込む。
一面高山植物で覆われている急斜面が150mほど落ち込んでいる。
ここ尾根の上は「しらたまの木」「つがざくら」等が一面の絨毯で別世界の感じだ。
低いハイマツを分け、頂上の人が手を振っている山頂へ向かう。
駐車場8:30→1170m二股9:16→九重の滝上部9:50→華雲の滝10:33
→山頂13:05〜13:35凌雲閣→15:40
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