坊主山は各地に見られるが、この坊主山は幌加内の市街地から白い頂上を見ることができる山。
緩い傾斜の疎林帯が続くのでスキーには格好の山ではあるが、スノーモービルも姿をみせる。
針葉樹で山が黒く見えたのであろうか、坊主山のアイヌ名は「クンネヌプリ」(黒い山)であった。
坊主山のすぐ隣にある二等三角点の犬牛別山は点名:犬志別となっており、「点の記」には俗称:犬牛別山とある。
山名はこの山が犬牛別川の源頭に位置することに依るのであろう。
アイヌ名は「イヌンウシュペッカムイヌプリ」で、犬牛別川の霊山を意味する。
イヌンウシュペッは【魚取りに滞在する・することを習いとする・川】を意味する。
幌加内町より275号線で朱鞠内湖方面へ向かい、新雨煙別橋を渡る手前で右に折れ、
和加山の麓を通る町道に入り、暫く車を進めると 幌加内町の廃棄物処分場がある。
処分場の前に広く除雪された場所があったので、そこに駐車する。
今日は生憎の風雪模様。
処分場の建物の脇を抜け、真っ直ぐ413m標高点からの尾根を登る。
413mまでは急斜面ではあるが樹木も五月蠅くなく滑れそうだ。
413mからは傾斜も緩い疎林帯だ。550mの沢形が切れたあたりからトラーバスして頂上尾根を目指すも、地形図に現れない、
深い雨裂がありトラーバスできない。570mあたりまで真っ直ぐ登って頂上直下までくると、
いままで樹木で見えなっかった頂上からの斜面が目の前に現れる。
風雪も一時的に収まり、針葉樹がまばらな頂上からの急斜面が見えてくる。
頂上に着くころにはまた風雪が強くなり、すぐ、頂上をあとに犬牛別山へ向かう。
722m標高点下部をトラーバスしながら犬牛別山を目指す。途中で一瞬晴れ間が出て目の前に嫋やかな犬牛別山が見える。
犬牛別山頂上もまた風雪で頂上を後にする。
722mをトラーバスしていると風雪も止み、晴れ間がでてきた。途中で両山を眺めながら昼食を摂る。
戻りは行きのラッセルを使うが完全に埋まってしまっているところもあるが新たにラッセルするより楽で30分で坊主山まで戻れた。
今回は雪が重いラッセルだったが、春先ならばもっと短時間で登れそうだ。
|