札幌岳から空沼岳へと連なる稜線のほぼ中程から西へ派生する尾根上にあるピラミッド型の山で
三等三角点となっており点名は「大札幌」。
山名はアイヌ語のサ・ウシ・ヌプリ(前・につく・山)に因る。
狭薄山を1036mの標高点を通って東に延びる尾根を中山峠から登る一寸アクティブなコースで出発。
定山渓より中山峠に向かい定山渓トンネルを抜け、望岳橋を渡ったところの駐車帯に車を置き、ここからスタートする。
ここ(720m)から沢底(500m)まで220mを一気に下る。
沢底には立派な林道があり、枝分かれして網の目のようになっている。橋を渡って漁入沢川に沿って2kmほど進む。
漁入沢川を渡った先で真っ直ぐ888m標高点の尾根に向かおうとしたが斜面に雪はなくササが顔をだしている。
雪を求めて林道を左手に進み高度をあげる。600mを過ぎたあたりから斜面に雪が見られるようになったので、林道を離れ
888m標高点の尾根を目指す。
地形図にはない上へ向かう作業道があり、これを行く。作業道は沢を詰めて隣の尾根を巻いている。
作業道は尾根を巻いた先でその尾根を登っているのかとも思うが、突き当たった尾根は急勾配ながら距離の短い尾根だ。
戻って比較的傾斜の緩い左手の尾根を登るか、このまま進んで右隣の尾根を登るか一寸迷ったが、
距離が短い正面の尾根を登ることにする。この尾根は888m標高点南側の尾根で、140mほど
カンジキで登り傾斜の緩やかな地点にたどり着く。整然と列を作り植林されたトドマツにダケカンも混ざる
平坦地のように傾斜も緩い広大な斜面をゆくと次第に尾根も細くなる。
1036mの標高点を過ぎると南側に雪庇の発達した細い尾根となる。雪面は堅くツボ足でも抜からないので
ツボ足で頂上を目指す。雪庇の上は雪面が大きく波打って歩き難い。頂上が射程距離になったころ
一旦は隠れていた頂上が雪庇の向こうに見えてきた。
道のりはまだ遠く、頂上が見えないで登っているほうが頑張が利く。
頂上からの展望は素晴らしい。風は強いものの、展望を楽しむほうが優先だ。
正面に羊蹄山、尻別岳、目の前に札幌岳から空沼岳へ続く山並み、そして漁岳や恵庭岳、
徳舜別山、ホロホロ山、遠くは手稲山も見えている。
ツボ足での下りは時折抜かるので慎重に下る。
この尾根の930mくらいに地形図にはない林道があったのでその林道をスキーで下る。林道は登った方向とは
反対の狭薄沢川方向へ下降していて、登った尾根の裾を取り巻いている
林道につながっていた。この登った尾根を取り巻いている林道は、
狭薄沢川を眼下に見下ろせるこの場所から漁入沢川方向へ多少の下りになっている。
下山を開始してから3時間20分ほどで
駐車地点下部にたどり着く。かなり遠回りをしてしまった。往路を戻ると30分以上は短縮できたであろう。
これからこの急斜面を登らなくてはならない。
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