天狗山〜於古発山〜遠藤山〜穴滝〜水源地

天狗山 てんぐやま 532.5m
於古発山 おこばちやま 708m
遠藤山 えんどうやま 735.3m

天狗山は小樽市の背後に鎮座する山で坂道の多い小樽の街並はこの山の山麓斜面に発展した。どこの天狗山にも岩壁があるように、 この山の南斜面にも岩壁が見られる。山名は岩山には天狗の棲む場所との霊魂観から発する思想に因る。 ロープウエイや車でも頂上まで行け、小樽の街並を眼下に納めることが出来る展望の山。

ロープウエイ駅付近に駐車し、駅前を10m程登って道なりに右折した先が登山口。最初はスキー場のゲレンデを登り150m程先でゲレンデから離れ 右手の登山路に入る。このままゲレンデを登っても路は上で一緒になる。 林の中の登山路はトラーバスしながら右手の尾根を目ざす。尾根の下までくると広場があり極彩色のお地蔵さんが並んでいて、 東南アジアのお地蔵さん雰囲気だ。

展望の利かない尾根の登りを頑張ると間もなくゲレンデ上部出て眼下に小樽の街並・港や石狩湾を隔てて暑寒別や積丹の山並が見えてくる。 この先で自動車道を横切ったところが塩谷丸山・於古発山方面への縦走路。 頂上三角点へは、頂上にある神社の右側につけられた路を登って行と5〜6分ほどで視界の利かない三等三角点の天狗山山頂に到着。

頂上にはロープウエイの駅舎・シマリス公園・レストハウスやレーザークレー射撃場などがある。 レストハウスにはスキーの資料館や天狗のお面の展示施設がある。 駅舎前を通りすぎた先の南側斜面からの水源地や小樽築港方面の眺望も趣がある。

最初はゲレンデを登る ゲレンデから離れ登山路へ 極彩色のお地蔵さんが並ぶ広場

スキー資料館にはストー(スキーの原型)のレプリカが展示されている。1808年樺太を探検した間宮林蔵は その著書「北蝦夷図説」で原住民が使っていたストーと呼ばれる雪上滑走具(裏にはあざらしの皮が張ってある)が紹介され、 これが我が国に於けるスキーに関する最初の報告であろうとしている。


ゲレンデとの合流点から市街 天狗のお面の展示 ストー(スキーの原型)


於古発山の山名は於古発川の源頭にこの山が位置することによる。於古発はアイヌ語で@オロ・アツ=ニシンが・群来するAウ・コ・バシ=互いに・向かって・走る(急流が走る)を意味すると言う。この川は小樽市内に入ると妙見川と呼び名が変わる。明治時代にはこの川が高島と小樽内場所の境界であった。

天狗山から於古発山〜遠藤山〜塩谷丸山方面へ向かう登山路に入る。

天狗山からは平坦な尾根歩きで、途中で唯一の展望地点「大曲大展望所(582.9mの標高点)」、 で進行方向を90度変え白樺林の中の路は観光道路への分岐点である621mピーク(於古発山塊中の小ピーク) を過ぎ、一登りで708mの於古発山本峰に到着する.。

於古発山本峰から遠藤山へ向うと途中で林道が右側に走っている。このまま登山道を辿っても良いが、 林道に入り、そのまま林道を進むとやがて前方に目指す遠藤山が見えてくる。 林道は遠藤山を巻きながら進んでいる。 遠藤山から塩谷丸山への登山道が林道を横切っている地点で、左手の登山道に入るとすぐに展望の利かない 一等三角点(点名:蚕発山)遠藤山に到達する。

遠藤山から穴滝方面へ下るとダケカンバ林の中の登山道はなだらかに下り、途中で林道を横切ると間もなく穴滝分岐点である。 分岐点から右手に200mほど進んで洞窟の脇から流れ落ちる穴滝に到着。

穴滝から先程の穴滝分岐まで戻り、300mほどで林道にでて、林道を4kmほど歩くと水源地に到着する。 水源地でタクシーを呼んで車の置いてある天狗山ロープウエイ駅の駐車場所まで戻る。 (タクシー代\1,110)

於古発山 遠藤山 穴滝


コースタイム (総歩行時間 4時間25分)
登山口 50分→天狗山 1時間20分→於古発山 25分 →遠藤山 50分 穴滝 1時間→水源地