札幌市南区と京極町の境に位置する二等三角点の山で最高点は1464mであるが,最高点はササに囲まれ見通しが利かないので素通りされがちである。二等三角点(点名:無意根、1460m)は最高点の南230mほどのところにあり、そこには頂上標識もある。無意根山の山名はアイヌ名のムイネシリ(箕形の山=岩崖のテーブル状山頂が箕の形に似ている)に因る。
定山渓から国道230号で中山峠方向へ4q程のところ、宝来橋手前に登山口の標識がある。
すぐ先でゲートがあるので事前に石狩森林管理署:札幌市中央区南9条西23丁目1番10号:
電話:(050-3160-5710)に入林申請を行った上で林道(宝来沢)入口第一ゲートの鍵ナンバーを聞いておかなければならない。 3.4km先にある第二ゲートまで車で入れ、
第二ゲートから先は登山ポストのある小さな宝来小屋まで2kmほどの林道歩きとなる。宝来小屋の脇の登山口から登山道を進む。
道は沢沿いに進み、急登を登りきり、枝沢の橋を渡りると大蛇(おろち)ヶ原。花はすでに終わっている。
木道が湿原の奥に向かっているのでこれをたどってみると、毛氈苔の群落で、その傍には小さな池もあった。
リンドウが所々に見られる。大蛇ケ原を過ぎると、間もなく北大の「無意根尻小屋」が見えてくる。小屋からは少し平坦なぬかるんだ所を通り過ぎると、
このコース最大の難所、壁と呼ばれている所に出て急登が始まる。急斜面には梯子が置かれ、
要所要所にはロープが張られ登り易くなっている。第一の梯子を過ぎ、暫く進むと第二の梯子が現れる。梯子を登り切ると,両側が背丈以上のザサの中を進むようになる。
目の前には箕形をした無意根山の山容が見えてくる。やや急な登りを進んで行くと,
元山からのコースが右手より合流する。振り返ると無意根根尻小屋の真っ赤な屋根が見える。定山渓天狗岳や神威岳も見えている。
ハイマツや低いダケカンバのトンネルの中を緩やかに稜線に向かって登る。ほとんど平坦な道なのだが、
視界のきかないハイマツの道が意外と長く感じられ行けども行けどもハイマツのトンネルである。
ハイマツの中を進むと左手に石造りの祠が現れる。この辺りが無意根山の最高地点(標高1464m)である。
ここから更にササやハイマツに囲まれた道を進むと二等三角点の有る無意根山山頂(標高1460.2m)の到着である。
この先2〜3分の処にケルンが積まれた展望の利く場所があるのでケルンで昼食。羊蹄山が眼前に拡がっているのだが今日はご機嫌斜めで姿を見せていただけない。
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