空沼岳 そらぬまだけ 1251m 登り: 3時間20分 下り: 2時間20分


空沼岳は札幌市の南にあり支笏洞爺国立公園に含まれている。 古くは「カラヌマ岳」と呼ばれていた。 不思議な山で地形図には三角点の記号があるものの山頂では三角点を見つけられなく、 国土地理院の基準点一覧にもその記載はなく、三角点はなくなったのであろうか。 周辺には登山路でたどり着ける「青沼」・「万計沼」・「真簾沼」や、 路の通じていない「空沼」・長沼」・「ピョウタン沼」などがある。
空沼岳の山名はソラルマナイ川の源頭にこの山があることに因り、ソ・ラル・マ・ナイは滝が潜っている川を意味すると言う説や 「空沼」(からぬま)による山名という説もある。

国道435号を支笏湖方面に向かい、常磐で真駒内スキー場方向へ右折し、 スキー場の前を通り過ぎ、その先の、 採石場の中を抜ける。採石場の中は道路は入り乱れているが表示ある。 渡採石場をすぎ、小さな橋を渡って林道を暫く進んで、小さな丸太小屋の建つ登山口に着く。

登山口から万計川にかかる小さな鉄橋を渡り登山が始まる。 しばらくは樹林帯のなだらかな登りが続き、やがて万計沢の流れを右下に見ながら進むと、 丸太橋で対岸に渡り、いったん沢から離れて、再び沢をみるようになって、 正面に見える滝脇の急斜面を横切り万計沼に到着である。万計沼の辺には万計山荘と空沼小屋がある。 万計山荘は石狩森林管理局の所有で、 築40年で維持が難しくなってきたので、取壊しの運命にあった時1994年に 有志による「万計山荘友の会」が結成され当時の営林署より建物の維持管理だけの委託を受け避難小屋としてボランティアでの管理が現在に至っている。 また、空沼小屋は1928年2月に来道した秩父宮殿下の御下金で、当時札幌に住んでいた、スイス人建築家マックス・ヒンデル氏の設計により同年に建設された。 翌年には高松宮殿下が宿泊され、「空沼小屋」と命名した。1930年2月からは一般解放され、1947年2月に北海道大学への寄贈となり、現在に至っている。

沼の脇をから緩・急の斜面を交互に登ると真簾沼に着く。真簾沼からはこのコースで一番急な雑木林の中の急登がまっている。 急な沢形を登り台地に出ると正面に目指す山頂が見えてくる。 ここから緩く下り、最後の急登で稜線にでて、札幌岳への縦走路を右に分けて頂上に至る。




もうすぐ万計沼 万計山荘


頂上