赤岩山(小樽) あかいわやま 371m


小樽市の山、赤い岩肌に因る山名。アイヌ名もフレ・チシ(赤い・立て岩)。 小樽市の北西部に位置するオタモイ海岸から祝津にかけての海岸線には 急峻な崖と奇岩が連なっており、一帯はニセコ積丹小樽海岸国定公園に指定されている。 かって、この景勝地には料亭、龍宮閣や辨天食堂が存在したが戦争が始まると贅沢とみなされ客足が遠のき、 昭和27年営業再開を目前に控えながら漏電のため焼失した。 現在、遊園地の跡を偲ばせるものは断崖の上に残った竜宮閣の礎石と遊歩道トンネルの部分がある。 跡地は遊歩道として整備されたが、海に迫る断崖絶壁の途中に作られた細い道は、崖崩れが多発し危険なため、 通行が禁止されている。 かって、辨天食堂があった場所は広い駐車場所となっている。また、竜宮閣への入り口であった「唐門」が道路工事の為移転され、このコース駐車場所付近に見ることができる。
このコース(小樽海岸自然探勝路)は整備されたミズナラ林の中の歩き易い道だ。海側は切り立った岩壁でロッククライマーの格好の練習場所。 オタモイ海岸に下る手前の峠にある駐車場から登り始める。駐車場から見えていた「唐門」 の傍を通りだらだら登りの道はまもなく 緩く下って20分程で山中(やまなか)。ここには西国33ヶ所観音巡礼にちなんだ33体の石仏が鎮座していて、小さな神社(出羽三山神社小樽教会)もあり、小さなミニゲートボル場まである。ここから左手の道を下り海岸へもでれるが、正面のつづら折りの道を登ると間もなく電波塔の立つ赤岩山の頂上である。 途中には、積丹岬までのスバラシイ海岸美の展望が利く休憩展望台もある。

この展望台から海側に延びる踏み跡を海側へ分け入ると海岸線から伸びるガレと岩塔が目に入る。右からドリョク岩、ベルギー岩、その下に ガッカリ岩がある。これらは三つの岩塔と呼ばれ、かっては初心者の練習ゲレンデとして賑わっていた。

休憩展望台から20分程下ると中赤岩に着く。中赤岩からは海側に下るとクロッククライミングの練習場所の 「トビラ」等の岩塔が見られる。

中赤岩を中心にオタモイ側を西赤岩、祝津側を東赤岩と呼んでいる。 中赤岩から左手に奇岩峰、石狩湾などを眺めながら登ると下赤岩山頂。

オタモイ唐門 7分地点遠くに積丹半島も見える 35分地点、赤岩山の登り

下赤岩山山頂から4〜5分程祝津方面に下ったところにある青い鳥居から海側に入り胎内巡りで一周して下赤岩山山頂に戻る30分コースに入る。 青い鳥居から、今までとは打って変わった細い路を、トラバースしなが岩壁基部に達すると踏み跡は不明瞭になるが、左側の岩壁に沿って登り大岩の下を潜って、少し登ると右手に登るはっきりとした踏み跡が現れる。ここからロープや梯子等で登り赤岩山山頂に戻る。山頂から10分程で祝津にあるホテルの前に出る。すぐ先には水族館も見える。

もし駐車場所まで戻る往復コースを辿るならば、 中赤岩から海岸に下りゴロゴロとした石原の海岸を辿りオタモイに戻るのも面白い。 途中に点在する岩をボルダリングすることもできる。特に中赤岩より海岸線へ下り、西へ200mほどのところにある 「青い岩塔」と呼ばれる薄緑色の岩塔は格好のボルダリングゲレンデである。 祝津からは途中に崖があり海岸線は辿れない。

祝津からタクシーで駐車場所まで戻っても、山際のコースを辿ると意外と近い。


1時間35分・胎内巡りの入り口 1時間55分・岩壁基部 2時間05分・胎内巡り途中 2時間17分・窓から海側を見る


駐車場所 8時 赤岩山 8時55分 下赤岩山 9時35分 祝津 10時30分